父の家計簿〜りっぱな父親を目指すブログ〜

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森会長の女性差別発言で思う日本の変なとこ

どうも!こんにちは、りっぱぱです。

東京オリンピックパラリンピック組織委員会会長の森喜朗さんの発言が連日メディアで取り上げられ、多くの方に批判されていますね。

今回の件でメディアの取り上げ方やSNSでの社会の声なんかを見ていて、「うん?なんか変じゃない?」「その考え方まずくないか」と思うことが多々あるので、自分なりにこの問題から見えてきた、「日本社会のへんなとこ」を若干のイラ立ちも込めて整理してみます。


先に言いたいことを3行でまとめると

・森さんの発言は差別的であり、組織員会会長を辞職すべき

・森さんを擁護している人たちは問題の本質を見ていないか、わかった上で論点逸してる

・森さんを批判している人たちの中にも差別的な人がいる


■<大前提>森さんは辞任すべき

まず、大前提として僕の意見は「森さんは辞任すべき」だというものです。

今回の森さんの発言は女性差別的だと思うし、オリンピックの理念にも、多様性を尊重する国際社会の投げれにもそぐわない、非常に恥ずかしく情けない発言だったと思っています。

ツイッターなんかをみると一部の方(森さんを擁護している場合が多い)が「全文を読みもしないで批判するな」的な意見がありますが、もちろん全文は確認しました。

森喜朗会長の3日の“女性蔑視”発言全文 (スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

森会長「私が悪口を言ったと書かれる」/発言全文2(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 

全文を読んだ上で、僕はこの発言は五輪組織員会の会長として完全にアウトだと思いました。

理由は3つ

①女性を一般化してエビデンスがはっきりしていないネガティブ情報を公の場で発信ししている

②会議の非効率さを女性という性を理由にしており、解決策として「発言の規制」に言及している

③根底に男性が女性の活躍を許してやっている(選別している)という考えが透けて見える


まず1つ目ですが、これはメディアでもよく取り上げられているもので、

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかる。女性がなんと10人くらいいるのか今、5人か、10人に見えた(笑いが起きる)5人います。」

という発言です。

言うまでもないです、会議の時間がかかるのは性別の問題でなく、ファシリテーターの進行能力によるところが多いです。こんなことに性別を持ち出すのは流石にだめです。


2つ目の理由についてですが、

「女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言っていて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。」

この箇所ですね。森さん本人は「誰かが言ってた」という形で発言されていますが、会見でこれを出してしまった以上アウトです。

会議のファシリテートのテクニックとして、ある程度時間で発言を切るというものはありますが、「女性を増やすなら発言を規制する」というテクニックはありません。


最後の3つ目はこの発言からです。

「私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。」

この発言を持って、「女性を称賛している」という意見もあるようですが、僕は理解できません。女性を称賛しているのではなく、(森さんにとって)役に立つなら女性からでも選ぼう、という「わざわざ選んでやる」という姿勢が見えます。

何より、同じ会見で

「女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。」

と発言されているので、「うるさく言われるし、まぁ役に立つなら女性でも」という、考え方が透けています。


このあたりの理由で、僕は森さんは会長職を辞任すべきだと思います。

その上で、今回の一連の報道やそれに対するツイッターの反応を見ていて「それ変やろ」と思うことが2つ。

 

■森さん擁護派の変だと思うとこ

1つは森さんを擁護している人たちの意見です。

まずはオリンピックの運営に関わる方々です。

森さんは辞任すべきと思うのですが、報道が本当であれば、森さん本人は辞任する意思を1度は固めたようですね。

にもかかわらず、周りの説得で続投することにしたと。

森氏、会見の舞台裏明かす「辞任する腹決めたが説得で思いとどまった」 - 毎日新聞

 

<オリンピックプロジェクトの運営としては最悪>
説得した側の理由を端的に表すのが世耕さんが言われた「余人をもって代えがたい」ではないでしょうか。

世耕氏「余人をもって代え難い」森会長続投を支持 - 社会 : 日刊スポーツ

 

森さんがされだけオリンピックの開催に向けて尽力されてきたことの裏返しだとは思うのですが、オリンピックという一大プロジェクトを成功させるためのチームとしては最悪じゃないでしょうか?

余人をもって代えがたい、というのは聞こえは良いですが、国家プロジェクトをスーパー属人化させてきたということですよね。

しかも森さんはご高齢で癌サバイバーでもあります。結果的に今までお元気にプロジェクトに取り組まれているので良かったですが、万一森さんに何かあったときのプランBがないと公にしてしまっているようなものです。

森さんを擁護しよう(実際本当に代われる人がいないんだろうと思う)とした結果、森さん頼りの杜撰な組織マネジメン卜を明るみに出してしまっています。

「森さんが辞めるとオリンピックができない」ぐらいの下手くそなプロジェクト運営なんだとしたら、もう恥を忍んで中止で良いのではないかとすら思ってしまいます。

(ただし、森さんの今回の発言と、オリンピックの中止を直接的につなげるのは、それはそれで論点がずれるので、注意が必要)

 

SNSでよく見る論点ずらし>

擁護派でもう1個変やろと思うのは、SNSなんかでよく見かける意見。

見かけたのは「全文読んだら全然差別的じゃない。いやむしろ女性を称賛している」とか「別に批判されるような内容じゃない。よくある昭和世代の意見。」というもの。

なかには「中国がウイグル人の女性にしている仕打ちを取り上げないで森さんを批判するなんて滑稽」的なものありました。


これ、全部問題の本質を見ていないか、論点をずらしているだけだと思います。

まず「全文読め。差別じゃない」という意見や「よくある意見で批判されるようなもんじゃない」というのに関しては、今までの(今もか)日本社会ならそうかもしれないが、現代国際社会では差別的だし、オリンピック組織委員会のトップという重役が国際社会に伝わる記者会見の場で発言した重みを全く考えていないと思います。

そもそも、この発言が「問題ない」と思う社会の雰囲気が、日本の構造的な問題であり、ジェンダーギャップ指数世界121位の不名誉な記録な原因だと思います。

鈴木紗理奈さん曰く「どの世界にも『森さん』はいる」という点ですね。

森喜朗会長の発言は「昭和の価値観」鈴木紗理奈の嘆きと現状認識 「どの世界にも『森さん』はいる」:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

完全に、日本の常識は世界の非常識になっていて、それに気づいていない人が多いという問題まで、森さんの発言は明るみに出してくれました。

仮に森さんの発言が、「昭和を駆け抜けたご高齢の男性が居酒屋でぽろりと若者に語ったこと」だったとしても、僕たちは「昔はその考え方や価値観が主流だったかもしれないけど、、今はその考えとか言い方は受け入れられないよ」と優しく言わないといけないものだと思います。


あと、「中国のウイグル人女性への仕打ち」についてですが、これはこれで批判すべきものです。でも、これを批判していないから、森さんの発言を批判してはいけないというような主張は、完全に論点ずらしで全く相手にしなくていいレベルです。

ただし、森さんは批判するけど、中国の人権侵害は”擁護”するというのはダブルスタンダードです。僕の知っている範囲でそんな人まだ見たことないですが。

 

■森さん批判派の変なとこ

最後にもう一つ変だなと、イラ立ちを覚えているのは、森さんを批判している人たちが、森さんの今回の発言そのものから飛躍して、森さんへの人格攻撃をしていたり、男性に対する差別をしていることです。

先程引用した鈴木さんが

「今この問題も、このことで話し合わなあかんことが飛ばされて、余程時間がかかっている。おっさんにかける時間の方がかかっとんのじゃ!」

と発言されたそうですが、価値観の変化、特に世代間によって変わる価値観の変化を理解してもらうために説明に時間が掛かるのは当たり前なのに、それを「おっさん」のせいにしているあたりは、完全にアウトです。

鈴木紗理奈が森会長発言に怒り「おっさんにかける時間の方がかかっとんのじゃ!」 | 東スポのニュースに関するニュースを掲載


他にもツイッターを見ていると、森さんのことを「老害」とか「無能」とか、明らかに人格批判の中傷もあります。

差別発言を批判するために、人格批判をするってどういうことなんでしょうか。理解できないです。

森さんに対して、「老害」という言葉を投げつける人は、将来の自分に石を投げていることにもなりかねないです。


今回の森さんの発言は、オリンピック委員会会長としては、完全に不適切ですし、お持ちの価値観もこの役職にそぐわないものだと思います。だからこそ、辞任すべきだと思うのですが、発言全文を読んで森さんに「悪意がある」「意図的に女性を貶めている」ようには読み取れませんでした。

社会の価値観の変化、これからの未来のあるべき姿に森さんの価値観が合わないのは事実ですが、森さん自身が生きてきた今までの時代であれば、ここまで問題視されなかったであろうものです。

だからこそ、おそらく森さんはじめ、森さんを擁護している人たちには、何が問題なのか理解できないのだと思います。


でも、これは将来年老いたときの世代すべてに言えることです。誰しもが歳を取り、歳を取る中で社会の価値観はどんどん変化していきます。そのときに、自分が最も輝いていた時代の価値観に縛られてしまう人は一定数いることでしょう。

その過去の価値観から抜け出せない人には、僕も含めて誰しもなり得るのです。それを持って「老害」などと批判するのは、あまりにも傲慢ではないかと思います。


あと、森さんを無能呼ばわりする人には、あえて「森さんは余人をもって代えがたい」という言葉を返しておきます。プロジェクト的には最悪のマネジメントと批判しましたが、ある意味それは本当に森さんがここまでオリンピックの実現のために力を発揮されてきたからだと思います。

僕は森さんはある意味で非常に有能な方だと思っています。

2019年のラグビーワールドカップ、みなさん興奮しませんでしたか?僕は大興奮・大感動でギャンギャン泣きました。

あれ、森さんが尽力した成果でもあります。だって、日本でラグビーのワールドカップを開催するってなったとき、誰があそこまで成功すると思いました?

もちろん大会の成功は森さんだけの成果ではありません。そんなことは当たり前です。でもあえて、もう一度言います。

ある意味では森さんは非常に有能な方だと思います。

 

沈黙は容認だと思って書き出すと、長くなってしまいました。

今回の森さんの件を見ていて、森さんのせいでというより、メディアなどでの反応を見ていて暗澹とした気持ちになってしまいました。

でも、森さん自身を人格攻撃するのではなく、今の日本社会の「無意識の男性優位社会」を覆すターニングポイントにできるように、僕も含めて老若男女一人ひとりが今までの生き方や考え方を省みることができるよう、ただただ祈り、自分ができる行動をしていこうと思います。

あと、他者を批判するときは常にその他者への敬意も持てるようになりたいと自戒も込めて最後に書いておきます。


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!