父の家計簿

父の家計簿〜りっぱな父親を目指すブログ〜

資産形成も子育てもできる立派な2児父を目指すサラリーマンが節約・投資・子育て・家事の話を発信中

「教育資金は投資で貯める!」は正解か?デメリットと不向きな人を紹介

どうもこんにちは、りっぱぱです!

お子さんをお持ちのお母さん、お父さんにとって、将来の子どもの教育資金(主には大学進学費用)をどうやって準備するかは子育ての中で大きな論点だと思います。

貯金や学資保険などで貯めるというのがまだまだ多数派なのかなと思いますが、最近ネットの記事では、教育資金を投資で準備することをすすめるものも増えてきています。

なんだったら、「貯金や学資保険で準備するのは情弱のすること!投資一本で増やしながら準備するのが情強!」みたいなSNSの投稿なんかもたまに見たりします。

僕自身、投資はしていますしその一部は教育資金になれば良いなと思っている部分もあるのですが、果たして本当に「投資で教育資金を貯める」は正解なのか、「保険や貯金は情弱のすること」なんでしょうか。ちょっと冷静に、投資で教育資金を貯めるメリットとデメリットを整理したいと思います!また、投資で教育資金を貯めるのが不向きな人も紹介していきます。

 

投資で教育資金

メリット①入金した分より増える可能性がある

まずいちばん大きなメリットというか、教育資金を投資で準備しようとされている方が期待をしているのは、投資した分よりも増える可能性があることだと思います。

これは別に教育資金を準備する目的だけでなく投資をする目的そのものなんですよね。株や投資信託ETFに債券、REITなど投資先は様々ありますが、どこに投資をするにせよある程度リターンがあることを期待して皆さん投資されていると思います。

試しに貯金で教育資金をためた場合と、年利3%の積立投資で準備をした場合とで、月々に教育資金にいくら回すことになるを見てみましょう。

大学進学時とその後にかかる費用は、私大か国公立か、文系か理系か、下宿か実家通いか、生活費を援助対象にするか、などの条件でかなり幅があります。ここでは私立・文系・実家からで最低限必要とされる350万円を、子どもが生まれてから大学進学での18年間で貯めるとすると、毎月いくら必要かを計算してみたいと思います。

<貯金の場合>

貯金の場合はほとんど金利がつかないので、金利分は無視して350万を純粋に18年で割って計算してみます。一部のネット銀行の定期預金であれば、年利0.2%程度のものもあるので、メガバンクよりはかなり金利の利率が良いですが、それでも0.2%なのでここでは無視して考えます。

18年間は月に直すと216ヶ月(12ヶ月×18年)なので、

350万÷216ヶ月で、貯金だけで350万円貯めようと思うと、毎月16,204円の貯金が必要です。

 

<年利3%で積立投資をした場合>

続いて、平均年利3%で毎月積立投資をした場合に18年間で350万を貯めるのに必要な金額を見ていきます。

計算式は・・・すいません、数学が苦手な僕は正確な計算式がわからないので、ここでは楽天証券の積立シミレーションというサイトを利用します。積立投資をしている方、これから考えている方は、このサイト便利なのでおすすめですよー!

www.rakuten-sec.co.jp

結果はこんな感じになりました!

f:id:rippapa:20210916223437p:plain

毎月必要な積立投資金額は12,200円で、最終的な投資額は264万3840円、運用益が85万6160円になりました!

貯金だけで準備する場合と比べて、毎月4,000円少なくて済みます。4,000円だけ?思われるかもしれませんが、運用益の85万円は貯金では得られなかった利益です。年利3%での運用は決して難しい利率ではないので、現実的な線かなと思います。

 

メリット②インフレリスクへの対応

投資で教育資金を準備するもう一つの大きなメリットはインフレになった場合のリスクヘッジができることです。インフレなんてならないよーという方もいるかも知れませんが、教育費は比較的インフレを起こしやすい項目です。

下の図は1989年から大学授業料の推移です。

f:id:rippapa:20210916224506p:plain

第2回「学費こそインフレに備えるべき」 | 投資信託コラム | 投資信託 | オリックス銀行

89年に52.5万円だった国公立の授業料は2016年には81.78万円まで高騰しています。

確かに、2004年頃からはほぼ横ばいになっていますが、長年デフレ不況が続いている日本の中で、教育費だけはインフレ傾向にあることは注意したい点です。

インフレになるということは、お金の価値が下がるということなので預金だけだとせっかくためたお金の価値が下がってしまって(学費が上がってしまって)、いざ進学時期になったら計画より足りない、なんてことも起こりえます。

でも、投資であればこの問題はクリアになります。なぜならインフレが進めが基本的に投資対象の株式などの価格も上昇するからです。この点は教育資金の準備に限らず、今後日本はインフレの可能性があると思う方は迷わず投資でいいかもしれません。

 

デメリット①元本割れ

これが投資で教育資金を準備する上で最大にして最も気をつけたいデメリットですが、投資には常に元本割れのリスクが有るということです。

長期の積立投信の場合は元本割れのリスクを下げることができますし、投資対象を債券などの低リスクの商品にすることで元本割れリスクもある程度コントロールができます。

ただ、教育資金のポイントは必要になる時期が明確に決まっている点です。子どもが進学するときにリーマン・ショックのような金融危機が来ないとは誰にもいえないのです。

自分の老後資金を貯めるなら投資1本でも良いと思うのですが、こと確実性・安全性が求められる教育資金の準備において、暴落リスクを一切考慮せずに投資一本で準備するのは危険だと思います。

子どもが大学進学する直前になった大暴落が来て20%も資産が一時的に目減りしたなんてことがあったら目も当てられません。

 

デメリット②毎月貯める強い意志がいる

これは、貯金も同じデメリットを持っているのですが、学資保険など半強制的に支払わないといけないものに比べると、積立投資の場合は自分の意志で毎月一定額を積み立てる必要があります。

そんなん当たり前やん!という感じではあるのですが、ついつい「今月は旅行に行ったから積立は来月にしよう」とか「結婚式があったから今月と来月の積立は分をご祝儀に回そう」とか、以外と積立投資を後回しにしてしまうことがあります。

貯金も積立投資の場合も難しいのは、毎月一定額を教育資金の準備に回すという家計管理かもしれません。

 

投資で教育資金を貯めるの人向いていない人

ここまで教育資金を投資で準備する場合のメリットとデメリットを整理してきました。最後に、こういう人は教育資金を投資で貯めるのは向いていない、という人の特徴をいくつか紹介します。

毎月の家計が厳しい人

教育資金の優先度は高いと思っています。なので、貯金にしても保険にしても投資にしても、毎月一定額をきちんと教育資金の準備に回すことが大事です。

それが毎月の家計が厳しい中で投資するとなると、どうしても毎月の生活費の余った分を投資するとなってしまって、一定額投資を続けるのが難しくなります。

こういった方には投資の前に、学資保険などの半強制的に貯蓄できるものがなんだかんだ言って向いていると思います。

 

一攫千金を狙っている人

教育資金で一攫千金を狙っている時点でかなりやばいことを自覚したほうが良いと思います。そもそも投資で一攫千金を狙う場合はそれに比例して、リスクも高くなります。レバレッジを掛けたり、FXに手を出したり。余裕資金でやる分には良いのですが、教育資金のためにこういう人が投資に手を出すのは全く向いてません。

 

投資の勉強をする気がない人

とりあえずSNSやネットで話題になっている投資商品を積み立てておけばいいでしょう。という方、結構注意が必要です。

今だったら、最近ネットでインデックスファンドを買っておけば大丈夫という風潮があります。僕もこの考えは否定しないのですが、何も勉強せずにただ買っているだけだと、暴落時や株価の不調時に狼狽売りをしてしまうかもしれません。

しっかりと自分の買っている投資商品の期待リターンとリスクを把握して、下落時にも落ち着いて投資を続ける余裕のある方のほうが良いと思います。